creature2018@仮設

長い18世紀のイギリス

バダホース強襲後の「ミスタ・キャンベル」

Shore, Henry, editor. “Letters from the Peninsula during 1812-13-14." Journal of the Royal United Service Institution, vol. 61, no. 441, Feb 1916, pp. 91–140. Internet Archive のメモ。

1812年春。元軽師団付き工兵士官で英国に戻ったライス・ジョーンズ大尉の元に、バダホース包囲戦の結果を知らせる手紙が届く。差出人は軽歩兵師団のイニシャルJBさん。その追伸部分に気になる情報が――

Wood and Shaw are both well; poor Mr Campbell has had a paralytic stroke and has nearly lost the use of his left side. [An officer of the Light Division (probably John Bell of the 52nd) to Rice Jones, Camp near Badajoz, undated Apr 1812] (Shore, 1916, p. 94)

ウッド、ショーというクロフォード将軍の元ADCたちに並んで名前が挙がるキャンベルといえばウィリアム・キャンベル大尉の可能性? でも片麻痺で軍務というのはさすがに難しそうだから別人なのか……それとも翌年のファニーさんの手紙にあった「そんな体調不良で軍務復帰するのは心配」という内容には合致するから本人なのか……。いやQMG部門の人は攻撃には直接加わらないだろうから負傷はしないはずだし(戦闘以外で怪我をする可能性はあるとはいえ)、やはり別人か……。Mr 呼びされているし。

手紙の差出人のイニシャルJBさんは、52連隊所属で師団付きDAQMGのジョン・ベルかな。

DNBには1月1日生まれとあるけれど、本当かなぁ(受洗記録を見るまでは保留するスタイル)。